生活習慣病とアラキドン酸
アラキドン酸は、肉や魚、卵どの乳製品に多く含まれる、不飽和脂肪酸のひとつです。
人間の体内の細胞膜に存在しており、血液や免疫などに関わってくる、人間の身体にとって、重要となっている、必須脂肪酸のひとつです。
体内ではアラキドン酸はほとんど作ることができないため、食べ物によって摂取していく必要があります。
また、アラキドン酸は、2009年に東北大学などで行った実験によって、脳の神経細胞の発達を促す効果があることが分かり、大きな話題となりました。
アラキドン酸は、生活習慣病とも大きくかかわってきています。
生活習慣病とは、日々の生活、たとえば食事をしたり、お酒を飲んだり、仕事や勉強をしたり、休養や睡眠を取ったり、といった、私たちが普段から行っている生活の習慣によって、引き起こされる病気のことを、総じて称したものです。
生活習慣病の代表的なものとして、糖尿病や、高血圧症、肥満、脳卒中などが挙げられます。
以前は年齢を経ることによって起こると考えられていたため、成人病という呼ばれ方もしていましたが、成人になる以前、子どもの頃からの生活の習慣が大きくかかわってくる病気である、ということが次第に分かってきたことにより、現在は生活習慣病と、呼び方が統一されています。
生活習慣病を防ぐためには、日ごろの生活を見直し、改めることが必要となってきます。
コレステロール値や、血圧の調整などに大きく関わってくるとされるアラキドン酸は、積極的に摂取したい栄養のひとつです。
年齢を重ねるにつれ、脂が多く含まれている肉、魚類などをあまり摂らなくなってくる、という方も見受けられます。
アラキドン酸は、考える力、思考能力の低下の防止などにもつながるとされています。
肉をしっかり食べるよう、高齢者に指導されることがあるのもそのためです。
脂分の多い肉類ではなく、魚や、レバーや卵類など、メニューに工夫を加えて、上手に日々の食事に摂り入れていく必要があります。