オレイン酸

小さい子にアラキドン酸が必要な理由は?

アラキドン酸は主に肉や魚に含まれている、人間が生きていく上において、なくてはならない物質である、必須脂肪酸のひとつで、人間の身体の細胞膜、その中でリン脂質と呼ばれる部分に含まれています。
主に、血液をサラサラにする効果や、コレステロール値の上昇を防ぐ役割があることが知られています。
そのことから、血圧の値やコレステロール値などが気になってくる、ある程度年齢を重ねた大人のために必要な物質のように思われがちですが、実は、小さい子どもたちにとっても、とても大切な物質のひとつなのです。

アラキドン酸が含まれているリン脂質には、脳の神経細胞がどんどん分裂していって、成長していく神経新生と呼ばれる、脳の成長を手助けする役割があります。
人間の赤ちゃんは、お腹の中にいる胎児の頃から、脳が成長していきます。
特に産まれる直前の頃から、3歳までの子どもの脳の発達は、驚くほどの速度だと言われています。
神経新生を繰り返していくことで、脳の細胞がどんどん増殖していき、脳神経が発達していきます。
神経が発達することで、視界に入った物を認識できるようになったり、寝返りを打てるようになったり、ハイハイができ、立てるようになります。
そして、自分の意思を伝えられるようになったり、そして、はっきりとした言葉を発したり、会話ができたり、自分で物を考えることができる、いった人間にとって欠かせない能力が、どんどん身についていくのです。

アラキドン酸は、人間は自分で作ることができないため、胎児のときはお母さんと繋がっている胎盤を通して、そして、産まれてからは、母乳を介して、お母さんから赤ちゃんに栄養として取り込まれます。
そのため、妊婦さんや、授乳期の女性はアラキドン酸を積極的に摂取するのが望ましいとされます。
アラキドン酸の重要性が知られるようになった現在では、母乳をあげることができない場合に赤ちゃんに与える粉ミルクにも、アラキドン酸が配合されている商品が増えてきています。